アンチ偏見の若者論。
昨年にも紹介した、日本経済新聞連載コラムを加筆修正した単行本。
打たれ弱い、会社をすぐ辞める、親に頼りすぎ・・・
そんな一辺倒な若者論の真偽と実像に迫る良書。
「ジェネレーションY」はアメリカ生まれの言葉で、要は「いまどきの若者」を指す。
戦後のベビーブーム世代(1945〜59年)に続く世代が、NEXTの意味を持つ
「X世代」(1960〜74年)と呼ばれていたが、その次の「Y」として
浮上してきたのがこの「Y世代」である。
団塊の世代が一括りされることに抵抗感があるように、
Y世代にも人とは違う、またはありたい、という思いは当然ある。
だが、本書で描かれる会社は自分を磨く場と割り切って働く若者や、
手本を示されないと何もできない若者、
あるいはやりがいを見出せずに迷う若者といった、様々な若者は
確かに存在していると肌で理解できる。
若者は活字離れしたのか、周囲と付き合いをしなくなったのか、
などの興味深いテーマを深く掘り下げているところは大変面白い。
若い世代にも面白い内容であることには間違いないと思うが、
一元的な説教をする大人には、目から鱗の本かもしれない。
増補された「Y語辞典」が良い。
中には
「あいつラピュタだよな」
(『天空の城ラピュタ』にもじり、周囲から浮いている人を指す、らしい・・・)
と言う具合に、Y世代(自己申請)の自分が聞いたこともない単語が結構あるが、
「ありえない」や「普通に」「微妙」など、辞書から離れた意味で使われている
若者的単語を丁寧に扱っている。
「毒男」(=もてない独身男性)を新語扱いしていたのはどうかと思ったが・・・
幅広い世代にお薦め。
部下に頭を悩ます上司にも。


