2010年10月02日

秋と言えば

毎年食欲の秋であったはずが、今年はあまりない。(このスキにやせるんだ!)

変わって読書欲が出ている。

http://mediamarker.net/u/sh74/

雑誌や新聞を除く書籍は、基本的に読み終えたらすべて登録している。
9月は過去最高の7冊となった。
まだ4冊くらい積んでいるので翌月もこのペースで消化していきそう。

本を読む、というのは知識のインプットにほかならない。

でも、読むだけで終わりにしたくない。
何かしら得たものを明確にし、感性や知識を深めていきたい。

その意味で、読書の記録をつけることは非常に役に立っている。
会社の人が

「本を読んだら、へーなるほどと思うことが3つくらいあるよね
 それが人に説明できるといいよね」

といっていたが、はげしく同意。


posted by しゅらいぜ at 22:32| 東京 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 書棚 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年07月13日

訂正:あるいは認識

先日の言霊で取り上げた 「事実などない。認識だけだ。」と言う言葉ですが、

正しくはニーチェが語源のようですね。

元の言葉は

事実というものは存在しない。存在するのは解釈だけである。(『権力への意思』)

とのこと。
あやうく勝間和代にだまされるところだった。
(言わんとしているメッセージは受け取ったけど)

この語源を知ったのがゲームということは内緒だ・・・
posted by しゅらいぜ at 10:15| 東京 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 書棚 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年03月28日

私の選書法

読書法を書いた次は、選書(本の選び方)について書いておきたい。

基本的に小説やビジネス書などは、指名買い(それを目当てに行く)の他に
その場で手にとって選ぶものがある。

その基準はこんな感じ。

1.装丁

帯広告に触発されることは滅多にないが、印象的な装丁はまず目を引かれる。
傾向は著者や紹介者よりも、幻想的な風景や本のタイトルに目が向く。

たとえばこんなの。

みょうなタイトルに加え、本当に町内会のチラシのように「戦争のお知らせ」
という書類が本の中にあるなど、芸がとても凝っていて良かった。

2.構造

特にビジネス書に言えることだが、目次を見てこの本がどんなストーリーか、
頭にすっとはいってくるかどうか。
仕事柄(?)かもしれないが、

問題(この本で言いたいこと)の定義と理由→要素分解/事例による証明→結論/提言

のような展開が好み。

たとえば「学歴社会はXXだ」みたいなタイトルだったら、

どんな理由で取り上げようと思ったのか、
取り上げる学歴社会とは何か、何が問題になっておりそれは何故か
→どんな問題があるのか、またその理由は
→その問題に対し何ができるのか、何をすべきなのか

のような展開。

最近では、『ワークライフシナジー』という本がまさに的を得ており、
「ワークライフバランス」というテーマに対する初心者でも
読みやすい構造になっていると思った。

3.文字


意外と本を読むモチベーションに影響するのがこれ。
文庫本なら小さくて読みづらいのだと、いくら興味をそそられても購入しないこともある。
個人的には新潮文庫はあまりだけど、講談社文庫の大きめのフォントが好きです。


こんなところ。
どれが一番大事と言う話ではないが、本を取ろうとする「興味」に
これらの要素が重なり合って、

「じゃあ買って読んでみよう」

と思うようになる。
よくしていくためにも、他の人のものも参考にしたいです。
posted by しゅらいぜ at 22:59| 東京 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 書棚 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年02月16日

忙しい人の(ry

最近プロジェクトを2つかけ持っているせいか、帰りが遅い。

会社的にも、このご時世で大掛かりな案件を取れた(裏にはいろいろあるが)
ということで、結構稼働が高くなっている。

忙しいことは悪いことではないものの、そんな中気になるのが読書量の減少。
電車でも家でも疲れて読めない、(あるいは電車は満員で本が開けない)
ということがよくあるので、読書ペースが明らかに落ちてしまっている。

そんな場合は、休日時間ができたらカフェで読書をしている。
家と違って雑念(ネットしたい、ゲームしたい、など)がなく、
都心のカフェは基本的に夕方以降すいているので快適。

お気に入りは小川町付近のベローチェ。
だいたい1~2時間居て、本1冊(薄ければ2冊)を消化して、日々の遅れを取り戻している。

十分に挽回できていないところもあるが、この時間の使い方は気に入っている。
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2009年01月19日

VS積読

昨年末に大掃除をして、改めて感じたのが積読の多さ。

ゆうに20冊はある (´Д`;)

そもそも何故積読が起こるかは以前に書いた気がするが、

興味>読書スピード なのが根本的な原因。

読むそばから興味のある本が出てきて、読んでいた本への興味が薄らいでしまった

(結果、放置)というのが現状。


が、積年・・・いや、積まれた本が発するメッセージをひしひしと感じているこのごろ、
少しずつ削っていこうと決心した。

具体的には、土日の空いてるときにカフェで読書にこもろうかと。
この休日で、早速1冊片付けたのだが、

千代田区は休日人が少ないのでカフェも静かで、集中できるところがあるのがいい。
(というかこれくらいしないと積み本を読まない・・・無理にでも読ませる環境が重要)

少しでも得たいものがあるから積んでいる(興味がなければ積まない)ので、
じっくり取り組んでいこうと思う。
目標は3ヶ月以内の累積解消!

posted by しゅらいぜ at 14:22| 東京 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 書棚 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年10月31日

私の読書法B

読書のうち、読み方についてはいろいろと雑誌や書籍で紹介されているが、
(『レバレッジ読書法』とか)
自分は主に2通りの読み方をしている。

@拾い読み →主に新聞・雑誌、業務で必要な書籍など
A深読み  →小説やテーマを持って読む書籍

昔はもっぱらAだけだったが、それだけでは時間が足りないと思い、
@を徐々にするようになってきた。

@は雑誌を読むときによくやる。
特集記事などは、大体見出し・小見出しを追っていけば概要が理解できるので
基本はそれだけをざっと見て、興味が出たところは細部を読むようにしている。

@をするポイントは、記事を読み終わったときに、

・ああ、なるほどね、と思えることはあった?
・で、結局何が言いたいの?この記事から何が言えるの?

という問いに対し、「自分の言葉」で説明できることだと思ってる。
これは中途半端に理解してないか、自分を確認するには有効な手段だと思う。

会社にも、

「本を読んだら、3つくらい”ああ、なるほどね”というものがあればいいんじゃない」

と言っている人がいるので、このくらいの感覚で文に触れていくことがいいのかと思ってる。
posted by しゅらいぜ at 13:49| 東京 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 書棚 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年10月30日

私の読書法A

読書法Aは、アンテナの保ち方。

どういう本が出ているのか、というリサーチは本屋で行うことが多い。
古いと言われるかもしれないが、amazonでは見たい本しか視界に入らない
(→見落としているが読みたい本があるかもしれない)
と言う印象があり、あまり活用してない。

ということで本屋には気分転換もかねて足しげく通う。
生活圏内で行く本屋としては、

@文教堂赤坂店
A丸善丸の内本店(OAZO内)
Bブックファースト秋葉原店
C明正堂書店アトレ上野店
D三省堂本店(御茶ノ水)

などがあるのだが、このどれかに必ず週一は足を運んでいる。
前にも書いたが、文教堂は広告・マーケティングに強いが、
丸善は金融をはじめビジネス書に強い、など
各店で平積み書籍や特集がぜんぜん違うので、どこを訪れてもいい刺激になっている。

ふらっと見ている中で、買いたい本がみつかることもよくある。
著者軸や、ずっと見たかった、という目的ベースで買うこともあるが、
ふらっと見て買う本にも勉強になる内容も多いことから、
Webではなく書店を見るようになっているのだと思う。

Web・書店のどちらがいい、という話ではないが、
自分は書店を散策することで本のアンテナを培っている。
posted by しゅらいぜ at 11:11| 東京 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 書棚 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年10月29日

私の読書法@

えらそうに紹介するものでもないけど、
最近になって心がけている読書法がいくつかある。

一つ目は、「テーマを意識する」こと。

毎月、読む本は

@興味のある分野/テーマの書籍(例:ワークライフバランス、教育再生など)
A伸ばしたい領域のビジネススキル(例:戦略思考、経営読み物など)
B文芸・小説など

の、それぞれで「1冊以上」読むことを目標にしている。

1冊以上としているのは、仕事により多忙・そうでない時期の見極めが難しいので、
持続可能な目標にしようと言う思いと、
ただ読むだけでは駄目、何か気付き/学びがなければ、かといって何も読まないと
衰えそう(→最低限の目標は設定した方が良さそう)という考えからによる。

そして、仕事上必要(例えば会計知識を深く身につける必要がある)ということで、
特定領域を深く読む必要がでてくる場合もあるが、
そうした場合でも「本の栄養」(≒つけたい知識/感性)が偏らないように、
自分への投資をバランスよく行って行きたい、という思いがある。

特にBの小説はおろそかになりがちだが、物語から得られる
表現や感性は、その後自分が使う言葉や価値観にもつながる大事な部分と考えてる。
一生付き合いたい本と出合えるのは稀だが、それでも出会いは探したい。

次は「アンテナの広げ方」について。
posted by しゅらいぜ at 14:09| 東京 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 書棚 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年10月26日

書棚移転のお知らせ

長いこと放置してきた書棚のコーナーですが、
このたび移転することに決めました。

移転先はmixiか、amazonです。

みくし

(マイミク歓迎〜^^)

本を読んだ内容を自らの血肉にしていくには、
やはり自分の言葉で表現しなおすことがよいと思っているので、
書評(というか読んだ感想、得た気付きなど)は続けていこうと思っているのですが、

更新のしやすさ、受け手側の読みやすさ、
アクセスのしやすさなどから移転を決めました。

昔から読んでくださってた方、今度は月数回のペースでがんばる予定なので
引き続きご愛顧のほどよろしくお願いします。かしこ
posted by しゅらいぜ at 22:34| 東京 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 書棚 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年06月11日

書評リベンジ

今度こそ・・・断ち切る!

積読(つんどく)の連鎖を!!

気がつけば部屋の片隅に雪崩を起こしそうな山が。
数えてみると20冊くらい未読/読みかけの本がある。

しばらく見て見ぬふりをしていたが、
一向に減る気配がないので、抜本的に奮起することにした。

ここまで積み上がった原因は単純で、買う量>読書量 だったから。
だいたい週1~2回くらい本屋に行き、2~30%くらいの確率で
興味を引いた本を買って帰っている。
月にすると、買う本は平均6~8冊くらいになる。

一方、読書量は増えていない。
もっぱら電車の通勤時間を読書に充てていたからだが、
電車に乗っている時間が往復しても40分くらい、しかも乗り換えがあるので
(加えて朝の満員時は本を開けないこともある)
大した読書量になっていない。
雑誌なども読むから、トータルして月に2~3冊くらいしか読めない計算になる。

これではいつまでたっても山を崩せないと思い、一念発起した。
やることとしては、

@一日30分、読書の時間を作る。

たまたま読んだ本で伊藤忠の丹羽会長も言っていたのだが、
電車以外で読む時間を作る。
これは先週から取り組んでいるが、集中して読めるのがいい。
読書量を増やすことで山を崩しにかかる。

A書評を書く。

ただ読むだけではもったいない。
(当然、ただ本の山を崩すだけでも行けない。読む必要がないと思ったら飛ばす)
その中で得たこと、考えたことなどを言葉にして、自分の知識としていきたい。

ということで書評を書いてみる。
知識の還元とはいかなくても、刺激になるようだったら幸い。

千里の道もなんとやら。これでやってみよう。
posted by しゅらいぜ at 23:37| 東京 🌁| Comment(0) | TrackBack(0) | 書棚 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年07月08日

『聖餐城』(皆川博子著、光文社)評価:B−

最近すっかり放置の書棚(汗)に喝を。
(読んでないことはないが、なかなか書く時間が・・・)

そんな久々の作品は、中世ドイツの暗黒時代・30年戦争を扱った『聖餐城』。
時代設定が珍しいが、馬の腹から生まれた、と言われる少年(アディ)と
ユダヤ人富豪の末裔である少年(イシュア)という主人公の組み合わせも非常に珍しい。

騎士の名門・ローゼンミューラー家に入隊し、戦争に身を投じるアディと
宮廷で権力の階段をのし上がっていくイシュアの両名からこの時代を描く。

かなり分厚いページ数と、重厚なイラストで大作感が出ているのだが、
いかんせん肝心の内容に大作感が感じられない。

戦争の傭兵達がドイツ全域を荒らしまわり、悲惨としかいえない光景を
かなり具体的に書いていたり、あの名高いルターが
めちゃくちゃユダヤ人差別主義者だったりと、現実を見ている描写は評価するが、
登場人物の視点が複数あるため内容が散漫になっている感がある。

戦いに関する描写がこう続くと、やむを得ない面もあると思うのだが
グスタフ・アドルフやヴァレンシュタインも、その登場から死亡まで
かなり淡々と書かれているように思える。

そして肝心の「聖餐城」というテーマが物語を通底していない・・・
この怪しげな城を探すアドベンチャーと思ったら大間違い(笑)
テーマはもっと深いところにある。

目に浮かぶような、鮮やかな場面もいくつかあるので
読み終わった後にスタッフロールが流れるような読後感はあるが、
あともう一歩何かが欲しい。
`.jpg
posted by しゅらいぜ at 19:55| 東京 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 書棚 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年05月17日

尽きせざる哀悼

作家の藤原伊織氏が逝去された。
 
衝撃だった。
彼の作品はデビュー作となった『ダックスフントのワープ』から、
今年発表された『ダナエ』まで、全て読んでいた。 
 
小説として間違いなく一級品。 
自らの筆舌の拙さゆえ、書棚では語ることのできない、
彼の生み出すクール・かつユニークで魅力的な登場人物、
そして「ハード・ボイルド」と言う言葉では表現しきれない、深く黒い物語。
(黒、というのは勝手なイメージにすぎないが)
 
そんな藤原氏の作品が、大好きだった。
 
藤原氏の言葉は自分の中で血となり肉となり、価値観に少なからず影響を与えていると思っている。 
 
そんな彼の作品がこれから読めなくなることに、絶望にも似た悲しみを覚えた。 
 
−藤原伊織氏の冥福を、心からお祈りいたします。 
posted by しゅらいぜ at 16:17| 東京 🌁| Comment(0) | TrackBack(0) | 書棚 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年02月18日

『会社とは何か』(日本経済新聞社編・刊)評価:A

かなり久しぶりの書棚(汗)は、渾身の会社ルポ。
 
会社.jpg

 
同名で大反響を起こした(らしい)、日経のコラム集大成。 
M&A、TOB、ヒルズ族・・・今を揺るがす会社の潮流と、
これからのあり方について、実例を元に一考を加える。
 
「会社は誰のものか」という議論が一時盛んになったくらい、 
この手のテーマに興味のない社会人は少ないだろう。 
そんな中、本書は経営者・投資家・社員、それぞれの視点から 
(いわば視点に偏ることなく)それぞれの会社像を映し出す。 
 
「優れたリーダーの条件は、
一見矛盾する二つの要求を同時に満たすこと」  (BY ジム・コリンズ) 
 
など、時折出てくる金言も勉強になる。
 
ルポなので、 現状分析+α以上のものはないが、
大風呂敷を広げる「これからはこうなる」的な本より、 ずっと勉強になる。 
 
社会人たれば、読んで損なし。
posted by しゅらいぜ at 23:18| 東京 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 書棚 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年12月16日

『Seven Powers』(アレックス・ロビラ著、ポプラ社)評価:B−

人生励まし系ファンタジー。
 
seven.jpg

   
ベストセラーとなった、『Good Luck』の著者による新作。 
悪の魔導師によって不幸が訪れた光の国を救うため、 
運命に導かれた若き騎士の旅立ちを描く。 
 
さらわれた光の王子、隣国は悪の魔導師が支配する闇の国、
しゃべる梟に導かれて旅立つ騎士、そして待ち受けるは幸せ120%のハッピーエンド、、、
と、どこかで聞いたことがあるようなファンタジーの物語群を
付け合せたかのような話のため、目新しさはほぼ皆無。 
壮大なファンタジーを当て込んで買うのは止めた方がよい。 
 
「何かをするものは、何かができるものよりも強い」 
 
と言う具合の、著者が考えたであろう人生の金言が
前作のように所々に散りばめられている。 
その希望に満ちた言葉と、それを巧く物語として成立させた 
著者の腕に多少目を引く程度。 
個人的には『論語』ばりに人生を諭すフクロウが好きになれなかった(爆)。
 
対象年齢→小学校高学年〜中学生程度の話と思うが、 
人生に疲れた大人には、良い薬となるかもしれない。 
posted by しゅらいぜ at 23:45| 東京 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 書棚 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年12月10日

『若者は何故3年で辞めるのか?』(城繁幸著、光文社新書)評価:B+

切れ味鋭い新書。
 
『内側から見た富士通〜』でベストセラーとなった著者の作品。 
人事畑を歩いてきた人よろしく、今の若者(といっても、ニートはほぼ対象外) 
が若くして会社を辞める問題を切り口に、日本企業の雇用が抱える病巣まで切り込む。 
 
視点が極めて現実に即している。
緻密な分析をしているわけではないが、年功序列の崩壊がもたらした
 
・「これがやりたい」と考えざるを得なくなった、”進化”した若者が抱える悩み、 
・ いきなり昇進のレールが途切れ路頭に迷う30代中間層の戸惑い
・すっかり甘い蜜を吸い尽くした老年世代がしがみつく「昭和的価値観」
 
など、  
会社に勤める人なら誰しも見たことがあるであろう現場とその背景を巧く説明している。 
読んでいて特に抵抗なく話の筋が受け入れられる内容だと感じた。 
 
手ごろな厚さでありながら勉強になるが、 
著者が目の敵としている老年世代を「恥知らずな老人ども」と罵ったり 
「若者よ、今が考え時だ」という転職を促すかのような強いメッセージを発しているなど、 
一部使っている言葉に品が感じられないのでその分を評価から差し引く。 
が、 裏を返せばそれだけ訴えている感があるのも事実。
 
会社に入りたての人に、特にお勧め。 
 
posted by しゅらいぜ at 23:16| 東京 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 書棚 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年12月03日

『質問力』(齋藤孝著、ちくま書房)評価:C

かなりご無沙汰の書評だが、溜め込んだ分書いていく予定。
その連作第一弾は、『声に出して読みたい日本語』など、
巷でよく見る齋藤孝氏の一作。 
 
質問.jpg

 
 
タイトル通り、相手の本音を引き出す質問の技巧などを扱う。 
 
が、 どうも内容が散漫な印象を受ける。
質問を具体的・本質的などの軸で分類し、「いい質問とはこうだ!」 
的な話をしているのはまだ分かるが、 
途中から「コミュニケーションとは・・・」と論点がいつの間にかずれている。 
 
相手の本音を引き出す鋭い質問の例を話をするのは良いが、 
結果、「自分に観察されている」、という宇多田ヒカルの言葉や
実の息子相手にマジ切れしている著者の大人気ない姿しか印象に残っていない。 
 
結論としては買うまでもなく、このページを眺める程度で十分と思われる。 
posted by しゅらいぜ at 00:48| 東京 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 書棚 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年10月14日

『DEATH NOTE ―アナザーノート ロサンゼルスBB連続殺人事件』(西尾維新著、集英社)評価:B´

映画もアニメも大好評の小説
 
death.jpg

   
顔を知っている人の名前を書き込むと、書かれた人が死ぬ、 
という奇抜な発想と高度な推理合戦で、多くの読者を熱狂させた漫画、 
『DEATH NOTE』 の、サイドストーリー的な作品。
本編にも出てきたFBI捜査官、南空ナオミと世紀の名探偵・Lが 
初めて接触したロサンゼルスBB連続殺人事件を描く。 
 
原作の世界観・登場人物の性格などは巧く継承されていると思うが、 
本作の価値を認める一個人としては、物足りないという印象を受ける。 
 
「あなたはLの伝説を見る!」 
 
と帯広告に銘打っておきながら、 大してLの出番がないし、
どちらかというと南空が活躍するので、南空ファン向けな気がする。 
その南空も、本編で見せるような鋭い洞察力に陰りが見えるケースもあったり、
ファンには嬉しいおまけ的な情報もこれと言ってなかったりと、 
お得感があるようには思えない。 
 
一推理小説としても、ライトノベル的に気軽に読めるところはあるが、 
それなりではあるものの、読者を唸らせる内容かは疑問。 
むしろ本編を読んでいない人の方がすぐに犯人が分かりそう。 
 
一つだけ、読んで良かったと思えるのは、 
 
「正義には、他の何よりも優しさがあります」 
 
という、Lの言葉に出会ったことだろうか。 
posted by しゅらいぜ at 20:34| 東京 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 書棚 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年09月24日

『鬼譚草紙』(夢枕獏著、朝日文庫)評価:A

かなり久しぶりの書棚(汗)は、妖艶なる平安絵巻。
(全然本を読む暇と気力がない。。情けない自分に喝を入れよう。) 
 
草紙.jpg

   
著者の得意な平安時代を舞台にしたエロチック・ホラーの短編集。 
皇后に恋した聖人が鬼と化し本懐を遂げる話や、 
鬼に勝負を挑まれた詩人の話など、 
文字通り「鬼譚」 の話が詰まっている。
(※著者の別作品には同じ読みで『奇譚草子』があるので、注意) 
 
『陰陽師』シリーズと決定的に違うのは、 
同じく鬼や百鬼夜行といった人外のものを扱う作品でありながらも、 
妖艶な描写が多くなっているところが挙げられる。 
 
平たく言えば、格段に官能的である。 
 
かといって低俗であるということではなく、
例えば今生の別れを巧く演出するなど、艶やかでもあり儚くもある、 
そんな品の感じられる作品に思える。 
 
随所に挿入される天野喜孝氏のイラストも、
その世界を的確に表現し、 また美しさを際立たせる。 
 
一つ注文をつけるなら、漢詩はそのまま出すだけでなく 
最後でも良いから注釈をつけて欲しかった。(一部ついてない箇所がある) 
 
ホラーだが、切ない話を読みたい人におすすめ。
posted by しゅらいぜ at 22:19| 東京 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 書棚 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年07月19日

『ジャンヌ・ダルクまたはロメ』(佐藤賢一著、講談社文庫)評価:B+

久々の書棚は(汗)、妙味の効いた短編集。
 
jd
 
イギリスに囚われたジャンヌ・ダルクを救うべきか、
悩む寵臣が辿り着く驚愕の仮説を提示した表題作のほか、
レオナルド・ダ・ビンチの弟子時代のエピソードを描く
「ヴェロッキオ親方」など、6編を収める。 
主にルネサンス期までの中世ヨーロッパを扱う。 
 
佐藤賢一初の、本格的短編。 
著者独特の、野生的だが圧倒的なパワーを感じさせる男の主人公や、 
または型破りな卑猥な表現などは影を潜めている。 
(※といっても出版が許可されるから、そこまで過激という訳ではない) 
その点、佐藤賢一通には物足りないかもしれない。 
 
が、その流れるような文体、読み進めて行って最後にパズルが完成するかのような
卓越した物語構成力、そして思わず唸る読後感は変わらない。 
短編と言う性質も含め、より一般読者にお勧めできる内容になっている。 
 
個人的に気に入ったのは「技師」。 
迫るフランス軍の大群を相手に、故郷を守るために戦う築城技師の話だが、 
最後が非常に胸に迫る。 
勝利で得るもの、 失うものの意味を考えさせられた。
 
歴史小説の性と言えるかもしれないが、
一気に読ませる圧倒感にはやや欠ける。 
が、 それを置いても読む価値はある、と思う。
 
posted by しゅらいぜ at 21:59| 東京 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 書棚 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年06月17日

『20代会社員の疑問―いま、働くこと』(山本直人著、PHP研究所)評価:B+

悩める若手に効く本。
 
gimon
まあしぃさんのお勧めで読んでみた。   
 
「やりたいことは探し続けるべきか」 
「転職する人は恩知らずか」 
「困った上司にはどこまで我慢すべきか」 
 
など、今の若手会社員が抱えている思いを、 
著者自身の体験、対談を通して考察をしている。 
 
多面的な視点で面白い。
著者は長年、研修などで若手と接する機会を多く持っていることから
若手の心境を良く理解していると思える一方、 
社会人経験を多く積んだ先輩としての考えを述べている。 
読んでいて違和感や抵抗がない。 
 
「このままでいいのだろうか」 
「自己実現て何?キャリアアップって何?」 
「やりたい仕事って何?」 
「夢がないと駄目なの?」
 
若手社員であればこれらの悩みを一度は考えたことがあると思うが、(自分も然り) 
それらをひっくるめた、働くことに対する理解の一助にはなると思う。 
 
ただし、大事なのは自分に当てはめて考えてみることだ。 
少なくとも、この本は論証をしているわけではない。 
読者の通念に訴えるような、ふわふわとしたイメージで語っていることが多い。 
あくまでも著者の視点を参考に、自分なりに上記のような問題に 
向かい合ってこそ、この本の意味があるのではないかと思う。 
  
社会で戦う若手に、手にとって欲しい一冊。
posted by しゅらいぜ at 19:41| 東京 ☁| Comment(0) | TrackBack(1) | 書棚 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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